島田市観光協会公式サイトへようこそ!大井川流域の島田・金谷・川根地区を中心に、SLや茶畑、伝統の祭り等、見所満載の観光情報やイベントをご案内します。
ホーム > 金谷の民話「加藤原の狸」
〒428-0047 静岡県島田市金谷新町14-2
〒428-0104 島田市川根町家山1173-1
金谷の民話「加藤原の狸」

加藤原(かとうばら)の狸


今から100年ほど前の話です。

金山町の格吉さんは東山へ新茶の買出しに行きました。

東山への道は洞善院の西側の雑木林の道を通り抜け、加藤原、安田原を通るのが金谷道でした。

東山へ着くと、この季節でしか味わえない新茶の香りが、どこの茶部屋からもただよってきました。

格吉さんは買出しがすむと、早お昼を食べました。

当時は、だれでも外出するときは必ず弁当を持って行きました。

10時ごろと3時ごろ食べるための2食分です。

格吉さんは残りを元の風呂敷に包み、首に掛けて加藤原にかかりました。ここは原野で茶畑はなく狐や狸の住みかだったのです。

若草は春風に波を打っていました。

その時、後ろの方でガサゴソ音がしました。はじめのうちは気にしなかったのですが、近づくうちに大きな音でドスンドスンと聞こえます。

その音は大入道の足音のようでこわくて振り向く勇気もありません。その時、格吉さんは背中をものすごい力で突かれ道端に倒れてしまいました。

あまりのことに無我夢中で家に帰りました。

家に帰って恐ろしかった話をすると女房は、

「なぜ首の弁当をやらなかった? きっとはらのへった狸がそれをねらってついてきたのですよ。あすも通る道だから届けてやりなさいよ。」

と言いました。

格吉さんは、「それもそうだ。」と昼下がりの道を加藤原にとって返し、道端にそっと弁当を置きました。

それからは何べん通っても変わったことはなかったということです。

PAGE TOP